異端の奇才ビアズリー展へ行ってきた

三菱一号館美術館で開催されている「異端の奇才 ビアズリー展」へ行ってきた。
三菱一号館は東京丸の内にある。日曜の夕方16時過ぎに入館して、まあまあ混みあっていたけれど、チケット売り場でもそんなに並ぶことなくチケットを購入できた。
展覧会概要

タイトル:異端の奇才ビアズリー展
会期:2025年2月15日(土)〜2025年5月11日(日)
場所:三菱一号館美術館(〒100-0005 東京都千代田区丸の内2-6-2)
当日観覧料金:一般 2300円、大学生 1300円、高校生 1000円
ビアズリーとは

オーブリー・ビアズリー(Aubrey Beardsley)は、19世紀イギリスの画家。
白と黒の作風で、日本でも有名なのはオスカー・ワイルドの戯曲『サロメ』の挿絵だと思う。サロメがヨハネの首を手にするシーンは印象的だ。
肺結核のために、25歳の若さで亡くなったそう。若すぎる…
以下、三菱一号館美術館のサイトから。
25歳で世を去った画家オーブリー・ビアズリー(Aubrey Beardsley, 1872-1898)。この英国の異才は、ろうそくの光をたよりに、精緻な線描や大胆な白と黒の色面からなる、きわめて洗練された作品を描きつづけました。本展覧会は、19世紀末の欧米を騒然とさせたビアズリーの歩みをたどる、ヴィクトリア・アンド・アルバート博物館(V&A)との共同企画です。出世作のマロリー著『アーサー王の死』(1893-94)や日本でもよく知られるワイルド著『サロメ』(1894)、後期の傑作ゴーティエ著『モーパン嬢』(1898)をはじめとする、初期から晩年までの挿絵や希少な直筆の素描にくわえて、彩色されたポスターや同時代の装飾など、約220点を通じてビアズリーの芸術を展覧します。(三菱一号館美術館ホームページより https://mimt.jp/ex/beardsley/)
写真を撮れる展示室もある

展示室は3階から2階の6つの部屋に分かれている。
第3章 成功ーー「ビアズリーの時代の到来」という展示室では、写真撮影が可能だった。けっこうな数の作品が写真に撮れるなという印象だった。
個人的に印象に残った作品は、パーティーで女性の髪を切って盗もうとする男が描かれているもの。この時代、女性の髪は今よりもっと大事なものな気がするし、え、そんなことある⁉︎っていう感じの題材がおもしろかった。女性のドレスが描かれている華やかな場面なのも好き。
また、一部の区画で18歳以下は見られないエリアがあったのだけれど、正直、そんなに刺激的な内容というわけではなく、浮世絵の春画とかなら普通に展示されるわけだし、別にいいんじゃないかと思った。
感想

今まで『サロメ』の表紙は目にしたことがあったけれど、ビアズリーの名前は今回の展覧会で初めて知った。結論からいうと、とても満足感の高い展覧会だった。
また、テオフィル・ゴーチェの『モーパン嬢』の挿絵もビアズリーらしく、この作品は個人的に大学の授業で触れることが多かったので、あの人なのかと勝手に親近感が湧いた。
白と黒だけでこんなに緻密な表現ができるんだなというのも感心させられるし、19世紀のファッション雑誌に出てくるような挿絵の雰囲気と、ちょっとかわいくて、ちょっとグロテスクな怖さもあるというのが、とても好きだった。

これは「黒猫」というタイトルの作品。エドガー・アラン・ポー作品集 [刊行中止] の挿絵だそう。サロメなどのちょっと怖い絵以外にも、こういうちょっとかわいい絵があるのも良かった。
さらに、主題が単純な風景などではなく、神話や物語などであるということも、とても楽しく見られた要因だと思う。

ポスターのような、本の表紙のような、カラフルな絵もあった。
購入したグッズ

展覧会を出たところにショップがあり、ビアズリー展のグッズが購入できる。
定番の図録やポストカード、マグネット以外にも、Tシャツやポーチ、マグカップ、トートバッグ、おしゃれな本型の箱に入ったクッキーなどがあった。
今回は、ポストカード4枚と、クリアファイル、コットンのバッグを購入。

ポストカードは厳選して、かわいい感じのものを中心に選んだ。
部屋の壁に周期的にポストカードを貼って、展覧会気分を味わっている。

クリアファイルは、おしゃれなものを使うとテンションが上がるので購入。他にも3種類デザインがあった。
コットンのバッグは、良い意味でペラペラ。また、持ち手が長くないけれど持ち歩けるところも気に入っている。以前、表参道のMoMaのショップで、同じ素材と形で、デザインが草間彌生のものを購入したが、けっこう使っているので買い足した。普段、重い鞄を持っているのだけど、オフィス内などでPCと手帳くらいを持って違う場所にちょっと移動する際などに、これに詰めて持ち歩いている。
まとめ
会期は2025年5月11日まで。
東京駅からアクセスも良いので、ぜひ行ってみてほしい。