グエル公園はトカゲが可愛い。でもトイレが少ないので注意。
スペインに行こうとしてガイドブックを調べれば、だいたいはグエル公園にがおすすめの1つになっている。
今回、実際に行ってみて、タイルはたしかに可愛かった。だが、ガイドブックに書かれてなかったことで、少し困ったことがある。それがトイレだ(特に女子)。
困ったところで何とかはなるが、ガイドブックに載っていない部分も含めて、今後行く人のために少しでも参考になればと思う。
グエル公園とは(歴史)
グエル公園とは、スペイン、バルセロナの観光名所の1つ。
カラフルなタイルやお菓子の家のような建築が有名で、とてもかわいいスポットだ。
ガイドブックなどで主な見どころは、波型のベンチ、お菓子の家、大階段とトカゲの像、とされている。
Wikipediaによると、「エウゼビ・グエイ伯爵(スペイン語読みではグエル)とアントニ・ガウディの夢が作り上げた分譲住宅で、1900年から1904年の間に建造された」そうである。当時は工業化が進んでいたため、「ふたりの進みすぎた発想と自然の中で暮らす価値観は当時理解されなかった」らしく、60軒の計画のうち、買い手がついたのはわずか2軒なのだという。しかも、その2軒はグエイ伯爵とガウディ本人らしい。
いかに理解されなかったとはいえ、自分たちの住みたい家を建てる情熱とその実行力はすごい。やっぱり天才は違うのかと思う。
しかし、実際にグエル公園に行ってみた感想としては、この家がメインというのは少々意外だ。こういう経緯を知らなければ、どちらかというと広場というか公園部分がメインだと感じる。つまり、公園の部分には本来あと58軒の家が建つ予定だったのだ。
個人的には60軒のガウディの家が立ち並んだ光景を見てみたかった。
当時の人に理解されなかったのは、工業化が進んだことで、やはりアール・デコのようなデザインを好むようになったためなのだろうか。ガウディを知れば知るほど、その背景のスペインの建築史を知りたくなる。
チケットの予約、購入
グエル公園もバルセロナの他の観光地と同じく、事前にWebで予約しておくことをおすすめする。
公式のホームページから購入すると10ユーロ。30分ごとに入場時間を指定して購入できる。
今回は朝一に行くとゆっくり見学できるということで、9:30の枠で予約した。
10分前くらいに行くと、門の前に行列ができており、朝一のチケットを持った人が待っているみたいだった。
でも犬を連れた人やジョギングをしている人が中から出てきた。不思議に思ったが、どうやらバルセロナ市民は、観光客の入場時間以外には無料で入場できるそうだ。だからみんな身軽な格好だったのかと理解した。
結論としては、やはり朝一にしておいてよかった。特に波型のベンチのところが、朝一だと人が少なめでいい写真が撮れる。
朝入場してすぐ広場に向かうと、有名なスポットの1つ、波型のベンチのところも、この上の写真くらいの人だった。
でも後からトイレを探してさまよった時に、再び波型のベンチの前を通るとかなり人が多くなっていて大変そうだった。この時でたぶん11時前くらい。
やはり朝のチケットがおすすめだと実感した。
グエル公園へのアクセス
バルセロナ市内から地下鉄(L3線)に乗り、レセップス駅で下車する。ここから徒歩だと15〜20分かかる。そして、駅よりグエル公園の方が高い位置にあるので、行きは上りとなる。
私たちは歩いて行こうとしていたが、その前の日までの疲れと、タクシーが安いことに味をしめ、駅から出てタクシーに乗ることにした。
Uberなどで呼ばなくても、流しのタクシーを拾うことができた。また、乗ってからも「グエルパーク」と言うと簡単に理解してくれた。おそらく、レセップス駅からタクシーに乗る観光客はほとんどグエル公園へ行くのだろう。
入り口はいくつかあるようだが、そのうちの1つのすぐ近くで止めてくれた。
また、帰りは出口を出て少し歩くと、タクシー乗り場があり、何台かタクシーが止まっていた。場所は少し公園から離れているので、公園を出るときにスタッフに聞くと教えてくれる。
トイレの少なさに注意
観光についての感想を書く前に、とりあえずトイレのことを書いておきたい。もし今後行く人がいたら、役立つ部分かと思う。
最初に結論としては、グエル公園のトイレは数も少ないので、事前に済ませる、または外に出てからカフェなどに入ってそこで借りるのがおすすめ。
まず、トイレはわかりにくい場所にある。
このように順路の壁沿いが岩というか石の壁みたいになっているところがある。場所は、タイル張りの波型のベンチのある広場の上側。この壁の中というか洞窟の中みたいなところにトイレがあって、これが結構わかりにくい。
この上の写真の、人が並んでいる先の、岩の間みたいなところがトイレになっている。人が並んでいればまだ目に入るが、誰もいないと通り過ぎてしまう。
そして、トイレの規模も小さかった。女2人で行ったので、男性用トイレのことはわからないが、女性用トイレには個室が3つのみだった。
また、水が流れにくいので、みんなトイレから出てくるのが遅い。
厳密には、水が流れにくいというより、レバーが硬い。トイレの上についている出っ張ったレバーを押し込んで水を流すシステムだったのだが、そのレバーが硬く、手の平にあざができるかと思った。
ちなみに、私たちは出口付近まで進んで、公園を出る前にトイレに行こうとしたのだが、ショップの中などにはなく(ショップはけっこう狭い)、外のトイレの表示の看板を追いかけて上のトイレまで歩いた。
トイレは公園の反対側でとても遠かった。そして歩くのとトイレに並ぶのとでけっこう時間もかかった。
出口付近まで来ていたら公園から出て、近くのカフェに入ってコーヒー代を支払ってトイレを貸してもらった方がいいと思う。
グエル公園の個人的感想
ここからは、グエル公園の個人的な感想を述べたい。
想像とちがったところ
グエル公園は、せっかくバルセロナに来たのでもちろん行ってみてよかったが、なんか思ったのと違う、ちょっと肩透かしをくらった気分だった。
なにがちがったかというと、一番は波のベンチだ。つまり、ガイドブックやインターネット上のみんなの写真上手すぎ。
実際には上の写真のように、運動場の縁がタイルのベンチで囲まれているという感じ。ガイドブックの写真などからイメージするよりも、ベンチ自体、特に背もたれの部分がだいぶ薄っぺらい感じがしたのだ。しかも、その広場がただの土が広がっている広い空間で、率直な感想としてはまさに運動場だった。人が多いので、運動会が開かれている時の運動場というのが近い。
せっかくバルセロナに行くのだから、だいたいの人がグエル公園に行くと思うが、ここに行く前にしっかりと写真の技術を身につけておくことが望ましい。悲しいことに、普通に撮っただけだとペラペラ感が否めない。
いろいろ試して少し思ったのは、ベンチの下の部分も入れると、少し厚みが感じられる写真になるかもしれないということ。実際どうだろうか、気分の問題かもしれない。
または、ベンチの背もたれの部分から背景の地面をぼかして入れると遠近感で厚みが表現できているだろうか。
ちなみに、写真の色はAdobeのLightroomで鮮やかめに華やかな感じにしている。といっても、今回のスペイン旅行、特にグエル公園の写真を映えるようにしたいと思って、初めてLightroomを触ってみたので、これでいいのかわからない。綺麗な写真は撮りたいけれど、カメラや写真は沼すぎる。自分の表現したい写真のイメージを言語化するのが難しくて、検索ワードをどうすればよいのか、そもそも私は何がわからないのかもよくわからない。
写真の技術を磨きたいと決意した。
この波型のベンチのある広場は遠くにサグラダ・ファミリアも見えて、ほとんどの観光客が写真を撮るスポットなので、シャッターを押してとお願いされることも何度かあった。
撮ってあげる代わりに、こちらも撮ってもらうということを何度かしたので、この場所では自撮り以外の写真が充実して、旅行をした全員一緒の写真がたくさん撮れたという意味では思い出に残る場所で満足している。
意外と良かったところ
一方で、あまり知らなかったが、実際に見てみたら良かったところもある。
それは洗濯女(ブガデラ)の回廊と呼ばれるところである。公園の一部の洞窟みたいなところだ。言葉での説明は難しいので写真を見てもらいたい。
不思議な感じでおもしろく、なにも考えずに写真を撮っても、現実とそんなに変わらない絵になった。
曲線の感じが、いかにもガウディっぽい雰囲気を醸し出している。なぜ小さな石を積み上げてこのような構造を支えられるのか不思議だが、曲線がやはり美しい。
洗濯女の回廊という名前の由来は多分これ。
私は言われるまでこの人が洗濯女だと認識できなかった。でも、すごくいいポジションに鳩のお友達がいて印象的だった。日本にいる鳩と同じ種類に見えるけれど、この場所に止まっているとなんだか可愛い気がする。
この回廊付近は、比較的人が少なめで落ち着いた、神秘的な感じもした。個人的なお気に入りスポットである。近所にあったら毎日散歩したい。
また、ガイドブックで見ていお菓子の家は、想像通りにかわいかった。このお菓子の家の屋根の感じなど、ヘンゼルとグレーテルを思い出す。
大トカゲの像も実際に見てみると可愛かった。でも人の量はすごいので、人物を入れた写真を撮るのはなかなか大変。
まとめ
バルセロナの観光地の1つとして、グエル公園に行くなら、比較的人が少ない朝がおすすめ。
事前にWebで時間指定のチケットが予約できる。(予約しておくべき)
公園内にはトイレが少ないので、最初に場所を確認しておくか、公園からの帰りにどこかのカフェなどに寄るのがいいと思う。
そして、このページの写真ではグエル公園のポテンシャルが十分発揮できていない気がするので、できれば写真の撮り方を事前に研究して行くと、映える写真を楽しめるし、華やかな思い出にもなるはずだ。