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五十嵐貴久『交渉人 遠野麻衣子』シリーズ感想

sarablog
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書店で偶然見つけた『交渉人 遠野麻衣子 ゼロ』。

現実から離れて、爽快なお話を読みたい気分のときにピッタリな本だった。

交渉人とは

交渉人というのは、警察の中で、誘拐や引きこもりなど、進行している事件に対して、犯人と交渉する役割の人だそう。

この本を通して初めて警察の中に交渉人という人がいることを知ったのだけれど、警察小説に出てくる、いわゆるよくある警察官のイメージ(怖いとか泥臭いとか)とは違って、どちらかというと一般市民の私にも親しみを感じやすかった。

どの刊から読み始めても楽しい

今のところ、交渉人 遠野麻衣子シリーズは単行本としては4冊出ている。

出版順は、『交渉人・遠野麻衣子』→『交渉人・遠野麻衣子 爆弾魔』→『交渉人・遠野麻衣子 籠城』→『交渉人・遠野麻衣子 ゼロ』となっている。

最も新しいのは、『交渉人 遠野麻衣子 ゼロ』なのだけど、これは時系列的には、それまでの3冊の前を描いた作品となっている。

私はちょうどこのゼロが発売されたタイミングで、本屋さんで手に取ったので、ゼロから読み始めてハマり、全作品を一気に読んだ。

たまたま時系列順に読んだことになるけれど、どの刊も1話完結になっているので、どこから読み始めても楽しく読める。

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スピード感と意外な結末

どの刊も事件がどんどん進んでいくので、そのスピード感や緊迫感に引き込まれて一気に読んでしまった。

交渉人というストーリーの性質上、ドンパチする場面はそんなにないけれど、頭脳戦という感じが続いて、最後までどうなるのかと熱中して読める。

ゼロは、主人公の遠野麻衣子が、警視庁の中で交渉人になるまでの経緯が書かれている。個人的には警察組織のことをあまり知らなかったので、キャリアとノンキャリアの違いなどがわかりやすく説明されていて、なるほどと思うことも多かった。

ただし、交渉人という役職の人はあまり多くないはずなので、この交渉人に関わることがどのくらい本当なのかはちょっとわからない。でも、フィクションだったとしても十分面白い。

遠野麻衣子のキャラクターは、警察という時にイメージする強い女ではなく、どちらかというと、か弱いOLみたいな雰囲気を感じた。だから個人的には親しみを感じられるのだけど、一方でしっかりと芯を持っているところもあって、かっこよさはある。

まとめ

交渉人・遠野麻衣子シリーズは、警察小説やスッキリできるお話しが読みたいけど、そんなにハードなものを読みたくはない、みたいな気分にピッタリだと思う。

引き込まれて一気読みしてしまったので、気になった人はぜひ読んでみてほしい。


交渉人・遠野麻衣子 ゼロ (河出文庫)

交渉人・遠野麻衣子 (河出文庫)

交渉人・遠野麻衣子 爆弾魔 (河出文庫)

交渉人・遠野麻衣子 籠城 (河出文庫)
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美しいもの、かわいいものに囲まれて暮らしたい30代女性。
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